Pythonは世界を広げるプログラミング言語
Pythonは、世界中で最もよく使用されるプログラミング言語の一つです。Pythonを使ってできる作業や開発は非常に多く、世界中で仕事を受注できる可能性も秘めています。
Pythonが好まれるのは何故か?をご紹介します。
Pythonとは
Pythonは、プログラミング言語の一つです。JavaScriptやPHPと同じ仲間ということになりますが、PHPなどと同じ「サーバーサイドのプログラミング言語」という特徴があります。ウェブサイトのデータを実行し、様々な機能を付けて実際に使えるようにするのがプログラミング言語の役割ですが、Pythonには「読みやすく、書きやすい」という特徴があります。複雑で難解なはずのプログラミング言語が、(比較的)読みやすく書きやすいようになっているため、“言語”として勉強しやすい、ということです。
プログラムを動かすための“素材”となる英語の羅列=コードを書くための“調理法”=文法が、他のプログラミング言語に比べてシンプルです。同じことを書くのに何通りもの文法が存在する訳ではないため、プロが書いても素人が比較的読みやすく、素人がプロをまねてプログラミングするのも容易になります。これを実現するのが、
- インデントを使用する仕組み
- 直感的なオブジェクト指向
です。
Pythonが使いやすい理由
インデントとは「入れ子構造」のことです。マトリョーシカのように、大きな入れ物に小さな入れ物が順番に入る構造を指します。ウェブサイトを作成する際、メインタイトルや見出しを作成していくことになりますが、その文章をウェブサイトとしてきちんと表示させるために書くコードを改行して“階層”を作っていきます。階層で分けることで、どのコードがどれなのかが分かるようになります。例えば、本を読んでいる場面を想像してください。タイトルも見出しも本文もキャプションも、すべて同じ位置で同じように書き出されると詠みにくいはずです。そこで、
- タイトルはページの最も高い位置から書き出す
- 見出しは、タイトルより少し下になるように位置を調整する
- 本文は見出しよりもさらに下に来るように調整する
- 絵や写真の説明のキャプションはページの下側に差し入れる
などの工夫をすることで、ページ全体が読みやすくなります。これが言わば入れ子構造で、位置を調整するシステムがインデントです。Pythonのこの機能によって、複雑で難解なコードが、改行位置によって「どこに何が書いてあるか」を見やすくされているため、初心者でも学びやすいということになります。
次に、オブジェクトが直感的に使えることを考えてみましょう。オブジェクトを直訳すると、「物体、物」です。例えば、2人の人が買い物かごを持っています。この買い物かごがオブジェクトです。2人がどんなものをかごに入れるか、買うのに迷って何を取り出すかはそれぞれ違いますが、何を出し入れしようと2人の買い物かごは変わりません。つまり、システムの仕組みを共通化させ、そこに当てはめるものを変えることで様々な機能を生み出します。Pythonの場合、このオブジェクトがより直感的に使えるため、複雑なシステムでもより簡単に作成できます。初心者でも難しいプログラミングに挑戦したり、仕組みを学んだりするのに向いています。他にも、Pythonは・計算処理やデータ分析に強いという特徴があります。
Pythonが秘めた可能性は無限大
そんなPythonで出来ることは多岐に渡ります。様々な機能を持たせたウェブアプリケーションの開発が比較的簡単に行えるため、多くの有名なWebアプリケーションが開発されてきました。
- YouTube
- Dropbox
- Evernote
スマートフォンやパソコンで欠かせないアプリケーションは、実はPythonによって作られました。その意味で、Pythonは何でも出来るプログラミング言語です。上記の「計算処理やデータ分析に強い」というアドバンテージを生かして、人工知能の開発や深層学習にも使用されます。近年開発が盛んに行われている人工知能ですが、簡単に言えば「コンピューターにデータを集め、溜まったデータから一定の知見や予測を引き出したり、データを機械的に分類させること」の高度な応用です。非常に複雑にシステムを構築することで、現在では車の自動運転や旅館での宿泊客案内などが実現しています。その集まったデータを処理するシステムとして好まれているのがPythonです。
Pythonは、機械学習で必要となる様々な機能やプログラムが初めから組み込まれており、しかもその種類が充実しています。そのため、人工知能を開発していくうえで作業効率が上がり、補助的なシステムをたくさん導入せずとも色んな作業をこなし、開発を進めることが可能です。Pythonの欠点を挙げるとすれば、日本では開発に使用されるケースが少ないため、Webアプリケーションやサービスの開発エンジニアの求人が少ないことでしょう。