サーバー、ブラウザ、ネットワーク…いったい何？
「サーバー」「ブラウザ」「ネットワーク」という言葉を耳にするものの、それが何なのかを学ぶ機会は意外とないものです。
ここでは、それらの意味を簡単に説明しながら、インターネットにおいてどんな役割を担っているのかをご紹介します。
サーバーという名のパソコン
サーバーとは、一言で言えば「サービスを提供するパソコン」です。Webサーバーやメールサーバーなどと呼ばれたりするものの、普段私たちが使用しているパソコンと基本的には同じです。サーバーが普通のパソコンと異なるのは、その中にインストールされているプログラムです。インターネットで何かを検索した時は、私たちが使っているパソコンから、そのウェブサイトの情報が保管されているサーバーとなるパソコンへ“連絡”がいきます。ウェブサイトを表示したり、必要とするデータをダウンロードするためです。
サーバーには、それらのデータを正確に管理するために特別なソフトがインストールされており、そのシステムに従って要求された情報を送信します。ウェブサイトの情報を管理しているサーバーをWebサーバーと言い、送受信されるメールが管理されているサーバーをメールサーバーと言います。例えば、Webサーバーにはインターネットの各ページを表示するのに必要なHTMLファイルやCSSファイル、JavaScriptやPythonなどで書かれた各プログラミング情報、ウェブサイトに掲載されている各種画像や動画データなどが保管されています。
私たちが使っているパソコン＝クライアントがWebサーバーに要求すると、クライアントに要求された各ウェブサイトを構成している情報を送信します。各ウェブサイトにはアドレス（http://～）が振られており、このアドレスを基にして該当するサーバーにアクセスします。ウェブサイトを運営するには必須の機器です。しかし、HTMLファイルを受け取っても、素人には何のことか分かりません。そこで必要なのがブラウザです。
ブラウザの役割
「Safari」「GoogleChrome」「MicrosoftEdge」「InternetExplorer」などのブラウザは、インターネットでウェブサイトを閲覧する際に必須です。ブラウザそのものは、コンピューター上の様々な情報を閲覧するために使われるソフトウェア一般を指していますが、ここではオンライン上のウェブサイトを閲覧するのに必要なソフトのことです。ブラウザを通してみる画面は、非常に読みやすくカラフルで、デザイン性に富んだウェブサイトです。しかし、冒頭で述べたようにウェブサイトの全てのデータはサーバー上に保管されています。
サーバーの中には、HTMLファイルやCSSファイル、JavaScriptやRubyで書かれたプログラミングデータが保管されています。これらのファイルを受信しても、プログラミング言語に精通していなければ何のことか分からず、たとえプログラミングのプロだったとしても読みにくいものです。そこで、ブラウザというソフトを介して表示することで、見やすく綺麗な状態で表示させられます。逆に言えば、ブラウザにデザインしたウェブサイトを表示させるには、HTMLやJavaScriptなどのプログラミング言語で正確なデータを書く必要があります。
どのブラウザを選んでも同じウェブサイトが同じように表示されるのは、プログラミング言語でそのように設計されているからです。あるブラウザに対応しているものの、他のブラウザには対応していないプログラミング言語もあります。いずれにしてもブラウザは、パソコンに保管されたパソコンの言語を、私たちが普段読み書きする言語に“翻訳”するソフトです。
ネットワークの種類
インターネットの世界は、全てネットワーク構造で構成されています。全てが相互に通信で接続されており、相互にやりとりすることが可能な構造です。網のように張り巡らされた通信網を行き来するため、「ネット」ワークと呼ばれます。例えば、家の中でスマートフォンやパソコンを介してインターネットを使用する際、Wi-Fiで電子機器を接続します。
これは、Wi-Fiルーターを中心に全体が接続されているため、「スター型接続」と言います。これに対し、モデムから有線でパソコンをつなぎ、パソコンから有線で他のパソコンへとつないでインターネットを利用する場合、一筆書きで全体を接続している「バス型接続」と呼ばれる形態を取ることになります。また、稀とはいえ各機器を輪っかのように構成し、全体の信号が一巡できるようにする「リング型接続」などもあります。
いずれにしても、各機器を信号で通信させ、有線であろうと無線であろうと情報がやり取りできるように構成した環境を、ネットワークと言います。ネットワークを構成する上で、各機器のルールに則った動きは重要です。それぞれがめちゃくちゃに動いてしまえば秩序がなくなってしまうからです。そのため、インターネットの世界ではIPアドレスなどの「プロトコル（約束、規約）」に基づいて運用することが大前提となっています。
